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ついさっき
ぼくの中で正月はほんとに一年で一番大好きな日だったかもしれないと気付いた。
親戚が集まり、よくわからないなりに正座して挨拶を交わし、頭を下げる。
大音量で流れるあきらかにおもしろくない特番の音を背中で受け入れ、
親父たちのマージャン大会の様子が気になりながらも
ぼくと同い年のいとこはファミコンをする。

朝の空気も違う。商店街のシャッターが全部閉まっている。
神社の出店にテンションがあがる。が、家族での初詣だからその様子は出さない。

あのあるべき風景や感情がだんだんなくなってきている。
子供じゃなくなってきたってこと?
高3の時にじいちゃんが亡くなったから?

あの家族の風景がぼくは好きだった。
あの身体全体で感じる正月の匂いは
きっとぼくの家族のディテールを映し出していたんだ。

大晦日の日
初めてひとりでじいちゃんの墓参りに行った。
こんなに近かったのかよ、バイクに乗れば家から10分程で到着した。
何ヶ月ぶりか、何年ぶりかわからない。
ただ、行きたくなったから来ただけのこと。
掃除して、ダイソーで買ってきた線香をあげた。
それからようやくじいちゃんと向き合った。
今年はどうだったか、来年はシューカツ本番です、なんとかお力貸して下さい、なんてことをぼそぼそ声に出して話した。
途中、一瞬発狂しそうになった。
自分はじいちゃんに孝行まったくしてなかったぜ。
灰色の墓石の前、しゃがんでぼそぼそ話す自分にじいちゃんはなんて声をかけてくれるのだろうか。
何度も何度もそう思った。
じいちゃん、じいちゃんの望みだった税理士になって跡継げなくてごめん。でも、来年はもうちょい頑張るから。
最後にそう言って、立ち上がった。
くっそー、脚がしびれて歩けん。
灰色の墓石の前で、ふ~っと大きく深呼吸した。

バイクに乗る頃にはしゃがんでしびれた脚のことなど、もう頭にはなかった。


















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