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お久しぶりです。
前回のGO TO HENROから随分更新していなかった。あれからこのブログを見てくれている人に会うと、「お遍路どうだった?本当に一人で行ってきたのか?」と半信半疑ながら、でも心配して聞いてくれる。素直に嬉しい。単刀直入に申しますと一人で行ってきました。でも実際、ぼくは88ヶ所ある礼所のうち、まだ17ヶ所しか回れていない。4つある県のうち、まだ最初の県である徳島県止まりで一時帰国、ではなく、一時「帰県」した。言っておくが、「棄権」したわけではない。区切った感じです。

あの出発から4日後に4歳年上のいとこ・あっちゃんの結婚式があった。そのためお遍路中ではあったが一まず神戸に帰ってきたのであった。しかもスケジュールの関係上、ここで一度神戸に帰ってきてしまえば、兄貴のラーメン屋の手伝い(自身の唯一の収入源)や高校時代の同窓会、学園祭などの理由から最速でも11月まで四国に戻ることが出来ないことはわかっていた。それでも、あっちゃんの結婚式に欠席するつもりなんてサラサラなかった。トンでなかった。なぜか。それは、あっちゃんが僕の初恋の相手だったから。お遍路という修行を取らずに、淡い思い出・恋心を取ってしまった。もしあっちゃんがこれを読んだとする。そしてその事実を知ったとする。するとぼくはきっと亀のように首をひっこめ、パーカーの中で赤面し、叫ぶでしょう、なんて馬鹿なんだって。とはいっても、ウエディングドレス姿のあっちゃんは大人っぽくてとてもキレイでした。もうぼくも22歳になっちゃったんだな、あっちゃんよ、ずっとお幸せに。そんな気持ちでお婿さんとキスをする彼女を見上げた。

そんなフッとなってしまう思い出に浸るために今こうして文を打っているわけではない。

四国お遍路の旅、たったの3日間ではあったが、出発前には考えもしなかったとても愛に満ちた出会いをぼくは経験することができた。
そのほんの一部を記すことにする。

一日目  あの鐘を鳴らすのはお坊さん

高速バスで鳴門駅に到着する。時刻は12:00。
1番礼所の霊山寺へキャーオ君と向かう。キャーオ君とは僕の愛車である折りたたみ自転車。折りたたんでバスに乗せてやってきた。このお遍路中はずっとこのキャーオ君とそして空海さんとの「同行三人」で旅する。301-1[1]1番礼所では、このお遍路の旅支度を行った。といってもこの白衣を2枚買っただけ。この白衣というものは衣服の上から着用するだけで、あら不思議、簡略したお遍路スタイルに早変わりする。見た目もそうだが、心もキリッとなるから不思議。袖なしは自らが羽織る。そして袖ありの方は背中の部分に各お寺で朱印を押してもらうために買った。(朱印=各お寺のスタンプのようなもの。各寺200円。)このスタンプは別に集める必要はない。しかし、88ヶ所回り、全部集まったとき、これは嬉しいだろうなーという想いから集めることにした。
この日は6番礼所の安楽寺にお寺の閉門時間(正確に言うと各お寺で納経をしてもらえる時間)である17時の5分前に到着できた。急いで白衣に朱印を押してもらう。そんなことよりも、僕はこの日の泊まるところが未だ確保できていない。一日目ということで6千円出して民宿に泊まったろかしらんという思いが頭をよぎる。しかも、この6番礼所には宿坊もあると言うではないかい。「いや、しかし高いぞ、逃げるな、今日は頑張って野宿だ」そう囁く声も聞こえてくるではないか。そうこう考えながらお寺の中を浮浪していると、お寺で働くおばさんが「野宿するなら鐘付き場で寝なさい。」と言ってくれた。
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なになに、『この鐘付き場はここ↑の2階にあり、雨風がしのげるし、少ないけど毛布も置いてあるから自由にどうぞ。』これを聞いたとき、正直泣きそうになった。なんて優しいの?しかもこんなことガイドブックやネットには書いてなかったよ。なんて幸運なんだ。きっと空海さんが手ほどきしてくれたんだ。ありがとうございます。ありがとうございます。南無大師遍照金剛・・・。そんな思いでこの門の左にある細い階段を上り、2階の鐘付き場に足を運んだ。
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贅沢を言うつもりはない。壁、屋根があり、毛布まで用意してくれてある。だけど、だけど、怖いんです。怖いんですよ、夜、真っ暗、見上げればデッカイ鐘、絶望。昨日までぼくは安々と実家で快適な生活を送っていたんです。それがあれま、今日になれば孤独、暗闇・・・。回りは田んぼと畑。虫もいっぱいいます。これは、絶対に寝つけん、そうだ、そういえば今日は風呂に入ってないじゃないかい。ここに向かうまでに近くにスーパー銭湯があるという看板があった。あそこで風呂につかり、缶ビール2本でも飲めば気分すっきり鐘付き場でぐっすり朝です、そんなビジョンを描き、キャーオ君にまたがり向かった。

スーパー銭湯でも予想だにしなかった出会いがあった。風呂からあがり、コンビニで缶ビールとカップラーメンを買い、大広間でNHKを見ながら至極の晩酌時間を味わっていると、若いちょいと強面の兄ちゃんが声をかけてきた。・・・許してください、ぼくはお遍路してるだけです、しかも今日から始めたばかりの小僧なんです、ただでさえ一人なんで今は孤独を忘れるために晩酌しようとしているんです・・・そんな思いが頭をよぎり、一瞬おかんとおとんの顔も頭に浮かんだ。しかし、そんな不安は全くいらなかった。なになに、このお兄さんは茨城からやってきた24歳で、なんと今日88ヶ所回り終え、明日1番礼所に戻ってお参りしようと思うだって?しかも、この人は歩き遍路で約35日間ずっとテントで野宿してきた?か、かっこいい・・・。ぼくはこの人と2時間ほどお話させてもらった。しかも、このお兄さんは「僕も今まで多くの人に助けてもらってきたから今日は君のためにお接待するよ!」といってビールやおつまみをおごってくれた。すごい新鮮でいて、貴重な経験が出来た。きっとぼくが一人だったから、相手のお兄さんも声をかけてくれたんだ。孤独で良かったんだよ。これは、縁なんだ。ぼくはこの気持ちをどうしたらいいものかと思い、お遍路さん自体に感謝した。帰り際に、お互いお遍路中の名刺代わりとなる納め札(各お寺で納める、名前や年齢、住所などを書いた白い紙)を交換し、固い握手を交わした。

ぼくはまたキャーオ君にまたがり、あの暗くて寂しい鐘付き場に戻った。ほろ酔いでとてもいい気分だった。でもケツが死ぬほど痛い。ここでサドルがケツに合ってないことにようやく気付く。でもとてもいい気分なんだ。今日はとてもいい一日だった。思ってたよりもずっと。そんな思いで毛布にくるまり、目をつむる。明日は一体どんな出会いがあるのかな、ケツ大丈夫かな・・・そんなことを考えている間にスッと意識がなくなり、気付けば朝10時になっていた。おう、寝すぎた、完全に。お坊さん、鐘付きにこなかったね、すっかり朝6時に来ると思ってたのに。
さて、ぼくのお遍路2日目がこうして始まった。
長くなったので続きはまた今度。覚えているうちに。
ここまで読んでくれてありがとう。
それではまた。



















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