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 昨日あまりにもシューカツシューカツとうるさい自分の頭に喝を入れるべく、地元・湊川にある東山商店街でひとり食べ歩きツアーを敢行してきた。
 お昼にドカンと3時間の会社説明会で、でっかい船を造ってるのをさんざん見せられたあとだけあって、わたくしの胸は弾むよ弾む。
 まずは串カツ。
 店の台の上に並ぶ同じ衣色をした食材たち。しかし、それぞれが独特のしあわせ味をした串たちだ。1串80円の奇跡をなりふり構わずたっぷりのソースにつけ込み、しかしカリカリがなくなる前に食す。あーーネクタイにソースが付いた、いやしかし、いいんだ、いいんだ、そういえば、私は隠れた優良企業であるブルドックソースにエントリーしているんだった。これも勉強だ、勉強・・・
 馬鹿な、私は最高の串カツを食べているのに、自然とシューカツの事がこの私の脳裏に浮かんだではないか・・・
 気を取り直し、「タイムセール」と汚く書かれたポスターが目に入ったので、そのしょーもないパン屋に颯爽と入り込む。どうやら店内でコーヒーも飲めるらしく、珈琲300円の文字。がしかし、驚くことに店内は暗く、イスがテーブルの上に乗せられ、なんと隅っこに片づけられているではないか。
 まーそんなこともある。きっとマスターが「めんどくさい。パン一本で勝負じゃ」そう言って決心して間もない頃に私がそれは偶然に足を踏み入れただけのこと。そういえば、日産やスタバからも「今年はこっちの都合で採用しません、でもこれからもよろしくね」的なメールがきたようなきてないような・・・というより私はまたシューカツを思い出しているような・・・
 くそう。くそう。くそう。反吐がでるぜ、何故だ。久しぶりに私は何分楽しくてたまらない至極の商店街巡りをしているではないか。それなのになぜだ、なぜだ、なぜだ?
 そうこう幾分思考回路の具合が悪い中、歩き続けていると前からそれはそれは可愛げな幼稚園児らしき子供が母親らしき女性に連れられ歩いてきた。
 ちょうどその様子を同じように見ていた果物屋の店番をしていた優しそうなにいちゃんが微笑んでその子を呼び寄せ、甘そうなミカンをあげた。ちょうどその後方では羨ましそうに見つめるホームレスがいた。その親父には言わずもがなみかんは与えられなかった。
 その瞬間、一瞬だが私はあの胸糞悪いシューカツの事全てを脳裏から消え去らせた。それはそれは、本当に一瞬のことであって次の瞬間には「あれ?さっきシューカツのことで頭がいっぱいだったなー、さて何を考えてあんなにも悩んでいたのだったか」と阿呆かと言わんばかりに執着させられていたのであった。
 その後そそくさと脇道に置いてあったバイクを取りに行き、家路についた。
 もうすぐ日が沈む。今日の晩御飯はなんであろうか。帰り道、「シューカツなんてダボだな。気楽に気軽にだなこれは」とみかん色の空に吐き捨てた。

 とある日のなんの変哲もない一日の描写である。



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